海は深さによって光と水圧が変わります。気になる水深を入力してから、5つの層の違いを読んでみましょう。表層は通常、深海に含めませんが、比較の出発点として掲載しています。
この水深はどんな世界?
0〜11,000mの水深から、深度帯・太陽光・水圧の目安を調べられます。
入力を使わず、下の5つの層の解説からも光と水圧を比較できます。
計算は「1+水深(m)÷10」気圧。NOAAの約10mで1気圧増える説明を使った学習用の概算です。水温・塩分・重力などによる違いは計算せず、潜水や機器設計の判断には使えません。境界の水深は深い側の層に表示します。
深さの境界は説明のための目安です。光の届き方は海水の透明度などで変わり、水温は海域によって異なります。水圧は海面の約1気圧に、水深10mにつき約1気圧を加えた概算です。11,000mは図の丸めた下端で、最深部の実測値ではありません。
表層/日光層Sunlight Zone
植物プランクトンなどが光合成を行う明るい海の層です。ここは通常「深海」に含めませんが、下の層へ沈む有機物の出発点として紹介します。約200mという境界は目安で、すべての海で同じ深さまで光合成ができるわけではありません。
この深度帯の生物
中深層/薄光層Twilight Zone
太陽光が弱まり、光合成を支えるには足りなくなる層です。ここで昼を過ごし、夜には浅い海へ餌を求めて移動する動物もいます。生物の居場所は深さだけでなく時刻によっても変わります。
漸深層/深夜層Midnight Zone
太陽光の届かない層です。生物がつくる光は、獲物や仲間との関わりに使われます。上層から沈むマリンスノーも食物網を支えています。海底とは限らず、さらに下に水の層が続く場所もあります。
深海層Abyssal Zone
水深4,000〜6,000mの層で、広い深海平原が見られる深さでもあります。暗く冷たい海では、上から沈む有機物が重要な食料になります。熱水噴出孔は局所的な別の環境であり、この層全体が熱水の生態系というわけではありません。
この深度帯の生物
超深海/ハダル帯Hadal Zone
6,000mより深い海溝などの領域です。最深部として知られるマリアナ海溝のチャレンジャー海淵について、2021年の研究は2020年の観測から海底深度10,935m(95%信頼区間で±6m)を報告しました。海底の測深値と、潜水艇が潜った深さは区別して読みます。
この深度帯の生物
深海の記事で混同しやすい4つのこと
地形図を作る測量と、カメラで生物や海底を観察する調査は別です。「未探査の割合」を読むときは、何を測った割合かを確かめます。
生息水深と撮影された水深は別です。昼夜で移動する生物もいるので、1回の観察から分布全体を決めつけません。
熱水の噴出温度は、周囲の海水の温度とは別です。深さの区分だけで熱水域の有無は分かりません。
深海層は水の層、深海平原は海底の地形です。同じ深さにあっても、海中と海底では見る対象が変わります。
出典と確認日
確認日:。各ゾーンの詳細にも、どの説明に対応する資料かを記載しています。
- NOAA:海に光はどこまで届くか — 深度帯の区分と太陽光
- NOAA:水深と圧力 — 約10mごとに1気圧増えるという概算
- NOAA:海から生まれる酸素 — 酸素の生産と消費の違い
- MBARI:日周鉛直移動と捕食者 — 昼夜の移動とその理由
- NOAA:深海の環境 — 低温・高圧・食料の少なさ
- NOAA:マリンスノー — 沈む粒子の起源と深海への食料供給
- Martini・Haddock(2017):発光能力の集計 — 2026-10-15追記:76%の分母・対象・深度。発光能力不明を除外
- NOAA:熱水噴出孔 — 熱水の発生条件、周囲の海水と生態系
- Greenawayほか(2021):チャレンジャー海淵の深度再推定 — 2020年観測の海底深度10,935±6mと測定方法