SUBSEA DEEP OCEAN EXPLORER
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35.6°N 139.7°E
DEPTH
0m
SURFACE
深海

地球の深淵に眠る失われた海:マントルが隠し持つ太古の水

地球の深淵に眠る失われた海:マントルが隠し持つ太古の水
地球が溶岩に覆われた灼熱の惑星だった頃、水は宇宙空間へ失われず、地下深くに安全に保管されていた可能性がある。この驚くべき仮説は、地球の水の起源に関する私たちの理解を根底から覆すかもしれない。 初期の地球は高温のため、地表の水はすべて蒸発してしまうと考えられてきた。しかし最新の研究によれば、水はマントル深部で安定して存在できたという。その鍵を握るのが、地下約660kmから2900kmに存在する高圧鉱物「ブリッジマナイト」だ。 ## 地下深くに眠る巨大な貯水槽 従来、ブリッジマナイトは高温下では水をほとんど保持できないとされてきた。だが新たな実験の結果、想像をはるかに超える量の水を内部に閉じ込められることが判明したのだ。その量は、今日の全海洋の水量に匹敵するほど。まさに地球内部に隠された、巨大な水の貯蔵庫である。 地球が誕生して間もない頃、地表は生命が存在できない灼熱地獄だった。その一方で、はるか地下では、未来の海となる膨大な水が、このブリッジマナイトの結晶格子の中に静かに守られていた。地球史の壮大な物語の一幕が、今、明らかになろうとしている。 ## 地表を潤し、生命を育んだ「内部の海」 この地下に閉じ込められた水は、決して永遠に眠っていたわけではない。地球が徐々に冷えていく過程で、マントルの対流や火山活動によって、水は水蒸気として地表へと放出されたと考えられる。そして、気の遠くなるような時間をかけて地表に降り注ぎ、海を形成し、今日私たちが知る青い惑星の姿を作り上げていったのだ。 つまり、この「内部の海」は、単なる過去の遺物ではない。それは地球の地質活動を駆動し、大気を安定させ、やがて生命が誕生するための舞台を整えるという、極めて重要な役割を担ったのである。 ## 惑星探査に新たな視点をもたらす発見 今回の発見は、地球外生命の探査にも新たな光を当てる。火星や金星といった他の岩石惑星も、かつてはその内部に大量の水を秘めていた可能性が考えられるからだ。たとえ惑星の地表が乾ききって見えても、その地下深くには、今なお生命を育む環境が眠っているのかもしれない。私たちの探求は、海の底から、さらに惑星の奥深くへと向かいつつある。その深淵には、まだ見ぬどんな謎が隠されているのだろうか。

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出典

  • ScienceDaily: When Earth was a molten inferno, water may have been locked safely underground rather than lost to space. Researchers discovered that bridgmanite deep in the mantle can store far more water at high temperatures than previously believed.
深海地球科学マントル生命の起源